[アート思考] – ビジネスの限界を超えるワークが注目される2つの理由

[アート思考] – ビジネスの限界を超えるワークが注目される2つの理由

[アート思考] – デザイン思考との違いとビジネスへの活かし方

何年も前になりますが、友人に紹介頂いた東京大学を卒業した方と話す機会がありました。私がアーティストだと知るとこんな事を質問されました。

  • 「ものを作る時どうやって発想するのですか?」
  • 「絵の構図や作品、どうやって考え付くのですか??」

アーティストが何もない所からどのように発想し作品を生み出すのかが不思議で、思考のプロセスに興味があったということでした。

私の幼少期の最初の記憶はチラシの裏に絵を描いていたというもの、それほど作ること日常であり当たり前のように思い込んでいました。しかしこの質問を頂いた事がきっかけとなり改めて自分自身のアート的思考方法を自覚し明確に認識しました。

何もない所から生み出す – 0から1へと生み出す為の思考のパターンは確かにあるのです。

最近アート思考の本やセミナー/ワークショップが注目を集めています。amazonの人気書籍でもアート思考の関連本を見かけるようになりましたね。なぜアート思考がビジネスに効果的と言われているか、デザイン思考とアート思考の違いは何かを簡単に紹介しようと思います。

アート思考とデザイン思考その違い

アートとデザインの違いでよく言われるのが、アートは問題提起、デザインは問題解決です。

デザインシンキングは問題を抱えたユーザーに焦点を当てて問題解決を行います。ビジネス的な考えはクライアントに焦点を当てます。

それに対してアート思考の目的は、クライアントのニーズに答えることやユーザーに共感することではありません。アーティストのように主な目標は、主流の価値観に挑戦 – 私たちの現在の現実を超えて行くために私たちの心と魂を邪魔するありそうにないものを作り出すことです。

デザインシンキングがデザインスクールを超えてデザインの思考方法にアクセスできるのと同様に、アートシンキングはアーティスト以外の専門性を持つ方が創造の力を体感できる手法です。

アート思考とは

アート思考と聞いてどのような事を思い浮かべるでしょうか。アート思考の説明に「アーティストの内的な感情」や「閃き」を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。なぜなら日本は美術に対して「作家の内的な思考や思いを深堀する」と認知されているかららですが、実は西洋のアートの方向とは違いがあるのです。

私は「内的/私的感情」に焦点を当てたものは”アート思考”には当てはまらないと考えています。なぜならアートはとてもコンセプチュアルかつロジカルであり、同時に独自の閃きを持つものだと思います。西洋の現代のアートは社会的な問題を課題にするものが多く調査やリサーチをしっかり行った上で作品化されており、そのコンセプトやプロセスを重要視するからです。

このアート思考(アートシンキング)はいつ頃誰によって提唱されたメソッドでしょうか。アート思考は10年前、フランスのビジネススクールESCPのシルヴァン・ビューロゥ准教授によって「アート思考ワークショップ」が始められました。

その方法はアートシンキング6つのセッションで構成6つのフレームワーク
「1.貢献 Donate」→「2.逸脱 Deviate」→「3.破壊 Destroy」→「4.漂流 Drift」→「5.対話 Dialogue」→「6.出展 Display」→
で行われ発展させています。

アート思考(シンキング)6つのセッション

シルヴァン・ビューロゥはインタビューで

アート思考はあなたとあなたの情熱とプロジェクトとの間の適合する創造に焦点を合わせる事を助けます

と語っています、

現在は社会の変化のスピードがとんでもなく速く、過去の事例にあてはまらない事態にぶちあたることが多くなっています。
そのような時代にこそ、課題を提起する「アート思考」が重要と言われています。新しい代替案を見つけるためにありそうもないものを作る必要があ理、アジャイルな方法として/これまでにない発想を作り出すことが可能となります。

アート思考がビジネスに必要になった理由

アート思考では起業家的リーダーシップ、プロトタイピング、回復力、ネットワーキングを導入する方法…起業家精神の本質を学びます。

過去にないアート作品を作成に挑戦する事で、限界を超えたな解決策を開発する事を可能にしていきます。現代はこの卓越性と確実性の探求が必要とされていますが、それらは十分ではありません。

今日のように変化が激しく多様性に飛んだ社会では既存の事業を利用することはできません。頻繁な混乱に直面し社会の変化の速さを補うために、企業は”既知の事実への知見をえる”だけでなく”未知の何かを作成する方法”を学ぶ必要があります。

もう1つの必要性としてAIやロボットなどテクノロジーの発展により人間が介入しないで生産する自動化の高まりが挙げられます。

テクノロジーの進化は人間を仕事から追い出し置き換えつつありますが、ありそうもないものを作成すること-クリエイティブな発想-の領域では人間はまだマシンより優れています。これから求められるものはテクノロジーに置き換えられない人間の能力です。そのためにもアート思考はますますビジネスの世界で必要となるでしょう。

アート思考を学ぶセミナー/ワークショップ選ぶポイント

アートシンキングのセミナー/ワークショップは、創作的に創造的ではないと思われる専門家-経営者など-が創作の手がかりを得られるものです。特にIT企業に代表されるような現代の企業は若い経営者が多いため若い世代にも焦点を合わせ作られたメソッド。

ビジネスに生かせるセミナー/ワークショップは?

シルヴァン・ビューロゥのワークショップは、6つのフローで制作し出展するまで含まれています。

新たなものを生み出す過程や方法を学ぶには、発想から形にする制作のプロセスを含む体験ができるワークショップが最適でしょう。
目的はアートの理解や絵画鑑賞ではありません。

その観点から見ると、”アートは感性で鑑賞するもの。個人の感じる感覚を大切にする”事を重視したワークショップはあまりおすすめしません。これは過去の自分の習慣化してしまった固定概念や価値観の枠から思考を解放する行為とは異なりアート思考の目的とは反しているからです。

ビジネスで成功した人はアートに関する教養は必要です。このアート思考のワークショップで求められるものは過去の思考から外へと拡張していくものであり、私的な感想とは反対の所に存在します。今の生態学的および社会的危機を引き起こしている世界には、世界全体が混乱に陥る前に創造の可能性を引き出す思考が必要でしょう。

最後にアート思考が一過性の流行りのコンテンツとして消費されるのではなく、本来社会と関わり世界の変わるきっかけを担うアートの役割への理解が深まり、日本でもアーティストの社会への意義や存在の意味が認知されていくきっかけとなるよう願っています。

セミナー/ワークショップについて

アーティストと体験するアート思考のワークショップを計画しています。