日本でアートが定着していないのはなぜ

日本ではアート、特に現代アートは一般的に定着していなくて一般的ではありません。日本のアート市場は海外に比べるととても規模が小さく、アーティストが国内で活動したくてもなかなか厳しいのです。

アートを買った事があるという方はごくごく限られた一部の方でしょう。

どうして日本でアートが定着していないのか、理由をいくつか考えてみました。

1)住宅が小さい?住環境の影響

良く言われているのは、日本の住宅は小さいためにアートを壁に飾れないので定着しないという点。

確かに日本の住宅は狭く、特に天井の高さが海外に比べれば低いですよね。海外のカーテンがアールヌーボー調のエレガントで美しい文様のものがあっても日本の住宅ではシンプルなデザインでないと部屋が重苦しくなってしまうのも事実。

しかし本当に住宅が狭い事が理由かというと、私は疑問に感じています。

というのも、海外のいろいろな国のお宅に伺った事があるのですが、どのお宅も日本の住宅に比べて格段に広いという事はないのです。
パリやヨーロッパのアパートメントは日本のマンションとそれほど広さは変わりませんし、一般の住宅も日本の住宅に比べてそれほど大きい訳ではないのです。

それでもどの家庭でも思い思いの絵が飾られていました。

リビングに大きな絵が一枚だったり、階段のスペースに小さな絵をランダムに飾ってあったり、
その家の主の好みや思いを自由に表現しているようでした。

家が小さい事ではなく住環境の変化に対して文化面での受け入れがなかったからのように感じます。

明治以降に西洋絵画が日本に紹介されて日本の画家も西洋絵画を描くようになりました。そして戦後住宅様式が西洋建築に移行しました。

もともと日本の住宅は床の間があり、床の間に季節ごとに掛け軸を架け替え花をいけて楽しんでいました。しかし戦後に西洋式の住宅が増えて床の間がある家はどんどん少なくなっています。しかしアートや絵の価値や家に飾る習慣は日本には定着していません。

2 税金が高い?税金の違い

海外ではアートを購入した場合に税金が安いため購入しやすいのですが、日本は美術品の購入は税金が高いので購入しづらいという点はあるかもしれません。

3 芸術は崇高なものだという意識

日本人の価値観の中にはお金に対してのネガティブなイメージがあります。アートや芸術は崇高なものであり対価を求める物ではない。それを金銭で価値を計る事を本能的に抵抗を感じているように思うのです。

芸術は崇高で美術館で見る物であり、金銭を出して売買したり身近にあるという歴史はいままでの日本にはないように思います。

4 お墨付きがついたものや周りが認めた後で認めるという民族性

海外では自分の意見を言う事が求められますが、日本では空気を読むという文化があり、周囲に合わせて行動する国民性です。
まず、周囲をみて周りや社会が認めているかどうか様子を伺い、お墨付きがあったりみんながいいと言うのを確かめてから動く、、ような所があります。そのため新しい作家が評価されづらく、
社会的にも認められづらい、マーケットもないので作家が育つことが難しいのです。

アートに対しても同様に、「社会的に認められた芸術」となった作家や作品に対しては評価しますが、新人のアートを目指す人には厳しい社会です。^^

まとめると

アートに対しての情報が少ない
生活に根付いていない
国や自治体などの支援が少ない

などの原因で

アートマーケットが育たず

アートで生活が出来ないために若くて才能のある人でも育つ事が難しいのが実情です。

もっと日本からアートを発信していけるよう
道を作りたいと願っています。