美術手帖 × AXIOM ─ “アートメディア/プラットフォームの射程”に参加しました

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六本木にあるArt & Science gallery lab AXIOMで美術手帖の編集長岩渕さん、の対談イベントがあったので参加してきました。

お話の冒頭から日本の中での現代美術の認識と理解、アートの価値づけなどのディープなお話しとなり、最近問題として感じていた事をそのままお話しになっていた。

簡単に対談でみなさんが話された内容を抜粋してレポします。

美術手帖の編集長岩渕さんによると、美術手帖の編集方針は「現代美術をどのようにあつかうと日本の中で現代美術が日本の中で理解されるか定着するかをいろいろやってる。」のだそう。

美術手帖は今年で69年目、日本で唯一の現代美術雑誌で、子供の頃から愛読していた雑誌、美大生はみんな読んでいたんじゃないかな。海外からも日本のアート関連の問い合わせもよくあるとか。だから美術を志す人間やアート業界の人には慣れ親しんだ影響力のある存在。

みなさんの対談の中の言葉をリストにしてみました。前後関係がないとわかりづらいかも知れませんが。

・美術は歴史の上にあるのが一番の強みで価値
・なぜ価値があるかを美術史家などがテキストにして残しているのでその時代の価値として残して行ける
・最近美術手帖でBL特集号を発刊したけど、美術の中で価値づけられる方法でBLを価値づけてみる、
・もしかしたら後100年後に宮崎アニメやBLが価値がある、かもしれない。わからないが。なので残しておくという使命で特集した。
・雑誌を作る時はしっかり年表をつくったり 作品として見せる 作家のインタビューを多く載せるとか美術専門誌としての役割を果たすようにしている

日本でアートが定着しない理由としては?
・日本はマーケット関連で上手くいっていないので 現代美術が定着できていないのでは。マーケットの特集をしたが なかなか大変プレイヤーが増えない。
・現代美術をやる時は 日本はマーケットが問題。

と、やはり日本の市場やアートに対しての価値付けをしっかりしていない状況への問題意識がみなさん共通の認識のようです。

・現状としてアートとして見られていないものが100年後としてアートとしてアーカイブされるものがある
・例えば広告の中にもアートとして記録されるかも、そういう事が起こって行くかもと考えると、どの当り(メディアアートとか)どのあたりが将来アートとして扱われるか
・MOMAでアイコンが収集された話を題材にして、日本ではなぜ新しい物に対しての価値付けが出来ないのか
・文化庁のメディア芸術祭も毎年賞をあたえるだけでなく、きちんと収蔵されていけば形になったかも知れない

メディアアートについて

・インターネットの普及、スマホの普及で模倣や検索がより身近になって表現も身近になっている
・アート&サイエンスと言うようになってきて 認識が変わってきた

・アート&サイエンス > ヨーロッパで起きている
・アーティストとサイエンティストを共存&並立させようと言う動き
・世界をどのように見せるかという アーティストが直感でサイエンティストは実験によって世界の見かたを
・枠から超えようという動きが出てきて これまでのフレームを超えようというのがインターネットによって出来て
・アートの翻訳家がいないというところが日本のアートの問題点

最後にアートとどのようなつき合い方をしたらいいのかという問いに対して、

「アートとのつき合い方は、まず
自分で1つ買ってみるとつきあいかたがかわるよ、
自分の意外な好みに気がついたり真剣に作品を見るし」

普段客観的にアートを評して関わっている方も、自分で購入するとなると別の視点で見ている自分に気がついたり好みに気づく事もあるそうです。

これは他でも同じような意見を伺った事がありました。
(たしかアートコーディネーターの方かな)

対談を伺って、私の考えです。
日本でアートを価値づけられない理由は、対談でも出た通り近代日本の(終戦後など)の影響ガ大きいと感じています。

日本では「空気を読む」文化があって、「同じである事が平等」で周囲の意見や反応等様子を見ながら自分の意見をあわせます。

海外の友人と話していると逆で、周囲が認めていなくても自分がいいと思ったものを良いと言う傾向があります。
日本人は皆が良いと行ってお墨付きが出来た所で初めて自分も「良い」と言い、流行の同じ髪型や服装を良しとします。
海外の方は皆が良いと認める前に真っ先に自分がこの良い物を見いだしたのだという事への自負心があります。幼い頃から学校の教育でも自分の意見を述べる事が重要視されていますし、こういった文化の違いからも日本ではアートを個人レベルかた定着させる事は時間がかかるかもしれません。日本人の考え方や教育から変えて行かなくては変わらないからです。

では、もうひとつ日本でアートを定着させるには、それはお墨付きを与える事が必要な気がします。市場やマスメディア、政府や自治体がアートに対しての価値付けを行えば多分定着していくでしょう。