『村上隆のスーパーフラット現代陶芸考』 オープニングトーク

Tamashi murakami

3/11から青森県の十和田現代美術館で『村上隆のスーパーフラット現代陶芸考』が始まりました。
この展示はどうしても見たかったので、当初4月ごろに行くつもりでしたが、3/11には村上隆さんが司会進行、出展作家の方々とのオープニングトークイベントがある事を知り急遽予定変更し弾丸ツアーを決行しました。

金曜夜、仕事が終わったその足で夜行バスに乗りかなりハードで疲れましたが展示もイベントも見応えあり無理しても行って良かった展示です。

東京から十和田現代美術館へ夜行バスでのいきかた

初めに夜行バスでの行き方を簡単に。東京からの十和田現代美術館に行く場合、新幹線/飛行機/車/夜行バスの選択があります。
今回は夜行バスを利用しましたが、意外に便利だったので行き方を簡単に説明します。

今回は夜行バス予約サイトであらかじめ予約しました。私が最後の1席でしたが結構満席になるみたいなので早めの予約をおすすめ。窓際席はカーテンでプライバシーが保てるので早めに右列の窓際を予約するとトイレに行く時の移動も楽です。
乗り場は東京駅か池袋の2カ所です。私は池袋から乗車しましたが、池袋駅東口のヨドバシカメラすぐ横に乗り場ああります。ヨドバシカメラが遅くまであいているので、買い物もできて結構便利でした。
高速バスの車内はセルフの飲み物もありますが、発車後すぐ消灯されてしまい混雑時は移動しづらい印象です。私はスタバでコーヒーを買ってMYボトルに入れて乗りましたが、ペットボトル(ふたがあるもの!)の飲み物とおやつを買って手元に置いておくのをおすすめです。

リクライニングで個別シートなのでおもいっきり眠りました。

下車駅は十和田富士ホテル前を選択しました。バスを降りる時にシリウス号の乗車証明をもらって十和田富士ホテルのカウンターで提示すると特別割り引きのサービスが利用できます。

私は温泉入浴セット700円を購入し、十和田富士ホテル前から徒歩で5分ほどの銭湯に直行しました。このセットは石けんとシャンプー、タオルとバスタオル、十和田富士ホテルラウンジでのコーヒー券が含まれています。
自分でタオルを持参し直接銭湯に行けば400円ほどで入れます。朝6時から開いているので夜行バスでの疲れがとれます。

村上隆のスーパーフラット現代陶芸考

この富士ホテルから徒歩5分ほどで十和田現代美術館に到着します。通り沿いにまっすぐ歩くだけなのでとてもわかりやすいロケーションです。
歩いていると雪の中の草間彌生さんの作品、奈良さんの壁画、が見えてきた!!

村上隆(Takashi Murakami)のスーパーフラット現代陶芸考

村上隆のスーパーフラット現代陶芸考 の展示を早速見ました。
このカーテンが異世界への結界です。

村上隆のスーパーフラット現代陶芸考2

展示会場はどこか懐かしさを感じるノスタルジックな雰囲気です。後のトークで話が出ましたが、このセットはNYのガゴシアンギャラリーで村上さんが展示をされた時に
羅生門のセットを現地で作られた映画美術の磯部さんが作られたとか。

明るいレンズで撮影しているので明るい印象がありますが、実際の展示会場はもっと暗く、しばらく会場にいると目が慣れてきて見えてくきます。

展示前、村上さんと磯部さんは福島の海沿いを原発の近くの行ける所まで車で回り、その時に見た印象をこの会場のセットにしてあるそうです。

6時間ぶっ通し オープニングトークイベント

朝10:30からオープニングトークが始まりました。なんと、このトークイベントは夕方16:30分まで。
イベントのスケジュール表では午前と午後に時間が別れていましたが、休憩なしのノンストップで行われました。私たちギャラリーはお昼にお弁当やサンドイッチなど好きずきに食べながらトークを聞きます。ラフだけどdeepで濃い内容です。(メモを取っていたのですが、拾いきれていない orz…)

展示の構成/会場を作った磯部さん×村上さん

最初のトークは村上さん×磯部さん

NYのガゴシアンで村上さんの展示で 羅生門を作ったが、調べたら 本物はものすごく大きいので、
柱から探し、日本で仮組して NYにもっていってから組み立てた。

今回の現代陶芸考では現場(十和田現代美術館)で組んでいます。

映画の美術は自分が何かを作るより 脚本があり監督の意図を理解して具現化する仕事だが、
今回の展示では村上さんの意図があるので
陶芸展の前に石巻から福島まで海岸沿いに車で走った時の風景を表したいんだろうなと思い、それを読み取って形にした。

村上さんはこの展示のコンセプトをバブル崩壊後の陶芸、カタストロフィ崩壊など、陶芸の今と社会の流れのストーリーを合体できるのではという意図もあるそう。

小池一子館長X村上さんx安藤さん

村上さんが若い頃、グラフィック展での日比野さんなどが活躍される時代に、日本画の伝統の世界か自分の方向性に迷っていた頃、小池一子さんの1984年に企画した大竹伸朗さんの展示をみて影響を受けた。
小池さんは当時アートにあこがれがありコピーライターになった。当時、「海外では新人アーティストが発表する場が沢山あるじゃないか」
と思って、昭和初めの古いビルがあってそこで新しい展示をと企画し大竹新郎展示をやった時に 村上さんが見に来た

1980年代は「日本グラフィック展」や「日本オブジェ展」全盛期で日比野克彦さんやタナカノリユキさんなどが活躍し、西武美術館や東高現代美術館、三越美術館などもあり、現代美術の企画展も多く企画された時代でした。多くの美大生が両コンペティションにこぞって応募したものです。

小池一子さんは、マガジンハウスの雑誌のアートディレクター/絵本作家として有名な堀内誠一さんの元で仕事をされ、その後セゾンの広告など様々なクリエイティブディレクター、コピーライターとして活躍されてきた方です。
小池さんは1983年、江東区佐賀で昭和初期に建築された「食糧ビル」に、「佐賀町エキジビットスペース」というアートスペースを作り大竹伸朗、森村泰昌、杉本博司などの展示を行っていました。オルタナティブスペースの走りです。(2000年に閉鎖。2011年より「佐賀町アーカイブ」として活動と資料、作品コレクションを検証し、展示する場となっています)

浜名一憲さん、大谷工作室さん、上田勇児さん

この展示の前に皆さんでアメリカで展示をされたそうですが、

西海岸でデビューした時、この3名の方が 無名の中でアメリカ人にアピールする為にどのようにアピールするか考えた。その結果とてもアメリカで評判がよかったが、日本に戻ってきた後で、自分一人になった時に何があるだろうと思って自分のアトリエを改装して場を作ったり新しい試みを始めた、。

額賀章夫さん

額賀さんはベーシックなものを作っていたが最近アメリカ西海岸で発表しはじめて作風が変わってきて、海外でも活躍するようになってきたそう。
お話を伺っていると、とても冷静に客観的に海外でのご自身の作品のあり方や日本と海外の違いを分析されていて、それぞれ作り方や見せ方の工夫をされているのが印象的。

上野雄次さん

上野雄次さんは現代花道家。花道と言っても一般的に想像される生け花という概念の枠から超えて、車の上に船のようなもしくは鳥の巣のように木かさねた作品や、竹や朽ちた木や蔓で自在に独自の空間を編み出す作品を作っている作家です。今回の展示会場でも上野雄次さんの作品があります。

安藤さんx村上さん2回戦

最後に安藤さんx村上さん2回戦目。昨年安藤さんがfacebookに「NYのDea Beaconで展示されているリチャードセラの“模型”見て、セラも同じだ、と思った」と投稿されていたということ、(※参照:私がDea:beaconに行った時のブログ。セラの作品は巨大ですが、小さいサイズで手作りで作った模型もDea:beaconに展示されています。)や、青花のことなど、このお二人の対談はこの6時間にわたるトークのキモとなる内容で、トークイベントを聞きながらメモを取っていたのですが、、、いかんせん私の知識ー特に陶芸について不足で表現しきれず筆が止まっていた所、この対談イベント後に村上隆さんがFacebookでコメントされていたのを拝見し、とてもわかりやすかったので引用させて頂きます。

十和田現代美術館

村上隆のスーパーフラット現代陶芸考
2017年03月11日(土) – 2017年05月28日(日)
青木亮、安藤雅信、村田森、小嶋亜創らの現代陶芸作家の作品、奈良美智、小出ナオキ、青島千穂、大谷工作室、ガブリエル・オロスコ、ローズマリー・トロッケル、クララ・クリスタローヴァらの現代美術作家など28名の作家による陶芸作品。

http://towadaartcenter.com/
住所:〒034-0082 青森県十和田市西二番町10-9
最寄り駅:東北新幹線の最寄り駅は、八戸駅もしくは七戸十和田駅からバス利用。